フィンランドサウナはUNESCO無形文化遺産に!
素晴らしいニュースだ。フィンランドのサウナ文化は、日本の「和食」みたいにUNESCOの無形文化遺産として選ばれたことがつい先日、12月17日に発表された!このニュースを一刻も早くこのブログでも取り上げたくて、今回は番外編の記事を書いてみた。
フィンランド文化遺産局という国の機関がYouTubeでサウナについての短編ドキュメンタリーを発表して、観てみたら素晴らしいものだと思ったので全編日本語に訳してみて紹介したい!なぐり書きではあるが、どうぞ御覧ください!
「サウナ好き?」 「うん。」 「サウナは温かい。薄暗い。ゆっくりできる。 まずは体を洗う。ベンチに上がる。ロウリュをする。 休憩して外気浴。時にはヴィヒタで体を叩く。出る。汗を流す。」 「フィンランドのサウナ文化」
「このサウナはもう少し建ててで50周年だよ。4世代が入ってきたんだ。 ここに泊まるうちはほぼ毎日入ってる。 薪を作ろうか。 サウナと居間の暖房は薪だね。電気は要らんかった。 照明も蝋燭とか灯油ランプとかで。普段住んでる都市部の家に差を付けたくて。」
「時には一人ぼっちでも温めて入ることはある。 でも、たいていはお父さんかお母さんと一緒に温めて、家族みんなで入る。 楽しい一時だね。」 「フィンランド人は常にサウナに入ると言っても過言ではないでしょう。 夏は毎日のように入るし、冬は頻度は少し落ちますが、 「サウナの日」として土曜日が定着しています。 一年の季節感でいうと、重要な祝日、とりわけユール(クリスマス)とユハンヌス(夏至祭)は サウナに入ることで準備を整う祝いですね。」 「初夏でいうと、その年の初めてのヴィヒタ作りとか。」
「結婚する前の「未婚女性最後のパーティー」といえばサウナだね。 夫婦円満の魔法だったり習わしだったり、サウナで行うそういうのはたくさんある。 例えば、良い結婚ができるように、元彼氏の匂いを体を洗って消すとか。 フィンランドのお祝いの文化では、サウナは大切な役割を果たしている。」 「友達と一緒に過ごす時は、欠かせないことだね。 やっぱり一緒にサウナに入る。そこで喋ったり、世間話から個人話まで。 本当に重要なことだと思う。 国家のトップレベルの政治も偉い人同士がサウナで議論したのがあるらしい。」
「やっぱり、素直になれるスペースだな。見せかけじゃなくて、ありのままの自分だ。」 「サウナの中では、人は平等になる。だって、サウナのベンチで座っていると、 皆同じ姿をしている。色々な人が一緒に入っても違和感がない。」
「すべてのフィンランド人は「サウナ文化」を代表しています。 各々、自分だけの習慣、自分だけの「入り方」があります。 皆が自分なりのサウナ専門家だと言ってもおかしくないでしょう。」 「サウナには色々あって。マンションのギューギューとしたサウナ室から、広いものまで。 電気暖房のサウナから伝統的なスモークサウナまで。」 「一部の考古学者によると、フィンランド地域に移住してきた人たちは サウナという文化を持ってきて、9000年も前、この地でサウナに入っていたといいます。 フィンランドはモダンな国にしてはそういう昔から続いてきた伝統があるんですね。」
「サウナに入ることは聖なることだ。地球へのつながりを感じることだ。 ありのままの自分に向かい、生きる喜びを感じて、煩悩のない瞬間が味わえる。 裸になった自分は大自然と一つになって、生まれ変わるようなことだ。 恥を忘れて、ストレスを忘れて、くだらないこだわりはなくなってしまう。 一言でいうと、サウナは命。」
「サウナについて真っ先に知りたいことは、 そのサウナのロウリュはどういうものかです。 ロウリュはサウナで最も重要なことの一つです。 サウナでロウリュをすること、つまり水をストーブにぶっかけることは、 欠かせないことです。」 「ベンチの上の自分を、ロウリュは抱いてくれる。最初は厳しい相手だ。 その後は優しくなって、肌について流れてくれる。気持ちがいい。」 「ストーブの中に水が入ると、いい音がします。まるで雨の音のようです。」
「サウナで好きなのは、入ってめちゃくちゃ暑くなって、外出てめちゃくちゃ寒くなることだね。 氷点下のときはすぐに寒くなって、少しだけ空気吸ってまたロウリュのおかわりだ。 まるで、すごくしょっぱいものと甘いものを一緒に食べているようだ。」 「冬は格別だ。サウナ室の中は100度超えることもあり、外は-20度だったりする。」 「整った気持ち?ユーフォリアだよ。『ナチュラル・ハイ』。」
「この子はフレイヤちゃん。生まれて4ヶ月。初サウナにはいい歳だ。 最初は優しく。厳しいロウリュとか長いロウリュはしない。 それなら赤ちゃんでもいけると思う。」 「君はサウナの入り方いつ覚えたかわかる? お母さんのお腹の中にいた頃、ヴィヒタで優しくポンポンしたんだ。 サウナの音はそれで最初だと思う。 そして、赤ちゃんの頃は一番低いベンチで、お母さんが抱っこして一緒にサウナに入ってたんだ。」
「この子たちは生まれて4,5ヶ月からサウナに入っている。」 「最近は子供同士でも入ることがある。」 「自分よりは長かったりして。」 「若い世代の子どもたちはサウナを自分のものにしたことを肌で感じます。 その文化をまた共有する気で満々のようです。 我々みんながサウナに入ることの懐かしい思い出があります。 その文化を子供にも伝えたいです。」
「サウナに入ることは生活の大切な一部となった。 入らないと何かが違うなと感じる。」 「一時期は講習サウナは消えていってばっかりだった。 でも今は、また増えつつある。新しく作っているし。」
「最近は健康のことも結構考えている。週2、3回くらいは入ろうとしている。 心臓のためだし、頭もすっきりできるし、痛みも和らぐし。」 「ロビーでも書いてあるぜ、お安い薬屋だと。 どんなやけくそな気分で来ても、仕事のあとのああいう心でも、 なんだか和らぐっていうか、いつの間にか気分が晴れてしまう。」
「『今、ここを生きる』感を深く感じる。 サウナの後の状態は瞑想の後のようなもので、 心の中が微笑みでいっぱい。 健全な心身につながるポジティブ効果だね。 言葉にできない、体験しないとわからないものだ。」
「サウナはおすすめだ! いろんな人におすすめしたい。」 「それはなぜ?」 「リラックスもできるし、一日の悩みが忘れられる。『今』を生きることができる。」